胡蝶

6帖ほどの洋室。

僕と,一人の少女の姿。そのあどけなさと扇情的な表情に吸い込まれ,買った少女。春に身を与えてやっては,僕は直ぐにそれを犯し続けたソレ。一度は飽き安寧へと落ち着かせていたところであったが,再びこれに色を扮してやると衝動は増した。

その扁形は随分といびつである。上半身を見ると余程に頭部とのバランスがおかしい。額は僕の一回りかは大きく,他方で腰回りや太ももは僕の半分にも及ばない。しかし僕の前に現れるところのソレは,もはやその限りのものではありえなかった。僕の想定通りの体格をしており,僕が足首に触れると直ぐに腿を優しく僕に絡ませてくる。その汗ばんだ太腿と爪先から踝を覆うシルクの靴下は僕の下半身にへばり付き熱を燻らせる。甘い声を上げ,その華奢な両腕を僕の胴に結びつける。しっとりとした息。全身を疼く甘味としての唾液。これに貪るその気に囚われ,専ら貪られる限り。

綿と布の若干2kgに抱かれ意識の底に沈む。真っ暗な安らぎの上にあった。